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アメリカ・アニメ事情

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←「キッズ・ネクスト・ドア」の隊長はラティーノ少年 Nigel Uno



アニメといってもオタク向けの作品ではなく、純粋な子ども向けテレビアニメのお話。

こちらには一日中、アニメばっかり流している専門局がある。cartoonnetworkNickelodeonだ。Disney はアニメと子ども向け実写ドラマの混合編成。

学童保育所勤めという仕事柄、以前からこれらのアニメのこと、多少は知っていた。今は自宅にも子どもがいるから、さらに詳しくなった。

アメリカの子どもアニメ、あなどるべからず。アニメであろうが、局間の視聴率競争はめちゃくちゃ激しいはずだし、それどころか同じ局の中でも番組間競争はキビしいのだと思う。数え切れないくらいあるアニメ、どれを取っても結構、質が高いのである。

「キッズ・ネクスト・ドア」というアニメ、小学生の5人組(人種&男女混合+定番の太っちょ君)が毎回いろいろな任務を遂行するのだけれど、前回はティーンエイジャーとの戦いだった。そうかぁ、小学生にとって中学生は目の上のタンコブ的存在なのだったな、そういえば。

ところが敵のティーンエイジャー、実は小学生たちのおばあさんが若返りの薬を飲んでいたのだった。祖母が若返って、実の孫と対戦? すごい発想。番組クリエイターに一本取られたと思った。

他の回では、映画「ベンハー」もどきの古代馬車レースやってたし、クリエイターたちは博学というか、雑学人間なのだろうな。

そうかと思えば、「部屋にまぎれこんできたハエが鬱陶しい」という、それだけで10分を構成し切った回もあった。

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キャラクターのエスニックの多様化も著しい。以前は白人主人公のバックに黒人というパターンが多かったと思うけれど、今では黒人、ラティーノ、アジア系が主人公のものが続々と誕生している。先に書いた「キッズ・ネクスト・ドア」はラティーノ+白人+アジア系+黒人だ。

子どもたちはキャラクターの人種にこだわることなく、面白いと思うものを見ている。けれどラティーノ・コミュニティに行くと、おもちゃ屋や洋服屋には大人気のラティーノ・キャラ「ドラ」のグッズがあふれている。やはり自分と同じ人種・エスニックのキャラクターに親近感がわくのだろう。

アニメを毎日見ていると、それだけでアメリカ社会事情がある程度分かったりする。(連日見ていると、さすがにキレそうになるけど。)


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by nybct | 2005-07-30 16:12 | NY社会事情

ヴァージニアからやってきたニューヨーカー

ブルックリンにあるダイナーのジュニアズはチーズケーキで有名な店。日本の雑誌やガイドブックでもひんぱんに紹介されている。

2〜3日前のニューヨークタイムズに、ジュニアズに関する面白い記事があった。ここでウェイトレスとして、なんと43年間も勤めた女性が引退したとか。

メアリ・ブレヴィンズ(68歳)は、1960年にヴァージニア州から職を求めてニューヨークにやってきた。2年後の1962年に新聞の求人募集を見てジュニアズに就職し、以後、ここでもっとも優れた、そしてお客から愛されたウェイトレスとして働いたのだ。

当時をふり返った当人の話が面白い。当時、ジュニアズで働いていたのはユダヤ系、イタリア系、アイルランド系ばかり。この3グループ、エスニックは違えどニューヨークの白人グループのヒエラルキーの中では最下位に置かれていたグループ。それでも彼らは“ニューヨーカー”、南部出身のメアリ(白人)を見下したそうで、メアリは最初は苦労したという。

それでもオーナー(ユダヤ系)がメアリの人柄と勤勉さを買い、店内でのポジションを引き上げ、以後、店の顔として活躍してきた。たくさんの常連客に愛され、中にはメアリの存在ゆえに子どもの頃からジュニアズに通い続けている人もいるという。1964年には常連客の1人(イタリア系)と結婚。著名人をもてなしたことも数知れず。メアリは今も南部訛りを残しながら、誰よりも“ニューヨーカー”になったのだ。

その夫も4ヶ月前に亡くなり、メアリはジュニアズを引退し、すでに故郷のヴァージニアに帰っているそうだ。オーナーは店内に彼女のポートレートや、彼女が取材された新聞記事などを飾るといっている。

そうえば、少し前にジュニアズでストロベリーショートケーキをテイクアウトした。1切れ6ドル以上もして驚いた。日本の感覚でいえば2切れ分くらいの巨大なサイズで、スポンジ部分は大量のホイップクリームに隠れて見えないほど。それに濃厚なストロベリーソースが別添えで付いてくる。あの時もメアリは店にいたのだろうな。


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by nybct | 2005-07-30 01:36 | NY社会事情

ハーレム病院 ER にて。

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←ハーレム病院の外壁に掲げられている巨大彫刻
 女性像のヒップの大きさは母性の象徴


子どもがいると、ほんと、生活が子ども中心になる。それでも今週末には親元に帰るので、あと数日だ。ところが、こんな時期になって子どもたちはラストスパートをかけてくれている。今日、アンソニー(8歳)が指の骨を折ったのだ。

バスケをしている時に他の子どもが転び、それを除けようとして自分も転んで床に手をつき、薬指をポッキリ。

そしてハーレム病院のER・小児科病棟へ。

待合室は親子連れでいっぱいで、けれど小児科だからドラマ「ER」のような壮絶さはなく、普通の小児科みたいな感じ。(以前、ここのERでインターンをしていた人が言っていたけれど、大人の方はなかなか凄いものがあるそうだ。その話はいずれ、また。)

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親子連れにはアフリカンアメリカン、アフリカ移民、ラティーノが混在していた。いちばん多かったのはアフリカ移民親子のように思う。お母さんには洋服の人と、アフリカの民族衣装の人と両方。子どもたちは、みんなカジュアルなTシャツ姿。

黒人イスラム教徒の親子もいた。お母さんは白と茶色で統一したおしゃれさん。チョコレートブラウンのスカーフで髪を覆い、白地に茶色の刺繍の入った長袖ブラウスと、茶色の濃淡柄のくるぶしまであるスカート。ほっそりしているから、いい感じで似合っていた。細面な人だったので、茶色いセルフレームのメガネも知的に似合っていた。

9歳くらいの息子はバスケのシャツ+野球帽。年子?な女の子はパステルピンクのスカーフ+濃いピンクのTシャツにパステルピンクのパンツ。今日はかなり暑かったのに、ショートパンツではなくて足首まであるパンツだったのはイスラムの身だしなみ。

待ち時間が長いので、子どもたちはみんな飽きてちょっと騒いでみたり、ぐずってみたり。これは仕方ない。でも親の態度はどうだ?

アフリカ移民のお母さんたちはみんなマナーがいい。というか、当たり前よ、静かに待つって。ラティーノの両親は、かなり利かん気が強くて騒ぐ3歳くらいの娘を必死でなだめ、他の人に迷惑をかけたときには「謝りなさい」と言い聞かせていた。

ところが! アフリカンアメリカンのおかん!

待合室をウロウロし始めた娘に「Get your nasty ass down!!」(アンタの汚いケツを降ろしな!=座りなさい!)とか怒鳴るなよ〜、公衆の面前で。


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by nybct | 2005-07-27 15:39 | ハーレム

ヨール! アイビーダンシング!(2)

↓の(1)から読んでください。

ではでは、うちの親戚の子どもたちが使い、夫に矯正されまくっているイボニックスの例を。

Y'all = You all の短縮形。複数の相手に呼びかけるときに使う。考えてみれば、単数と複数の使い分けに異常にキビしい英語なのに「あなた」は単数も複数も「you」だ。ということはこの言葉、理にかなっているように思えるなぁ。映画「ラッシュアワー」でクリス・タッカーがジャッキー・チェンにこの言葉の発音を特訓するシーンがあった。

aks = ask 「アスク」を「アクス」と発音する。文法は標準英語な人も、この単語だけは「アクス」になってる場合多し。

be 〜ing = 標準英語では「I am dancing.」が「I be dancing.」となる。

don't = 主語が「I」だろうが、「she」だろうが、「he」だろうが、すべて「doesn't」ではなく「don't」を使う。

昨日、ブリトニー(13歳)は夫と弟に向って「Y'all !! Don't eat all cookies!」と言って夫に注意され、「Ah.... You! You and .... Anthony, ah.... don't....」と口ごもってしまった。ほとんど枕詞と化している「Y'all」が使えないと、その後が続かないようだった。

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by nybct | 2005-07-26 16:14 | ブラックカルチャー

ヨール! アイビーダンシング!(1)

黒人英語イボニックス ebonics については少し前の号のルイールに書いたので、それを読んでくれた人にはちょっとダブる内容になるけれど、今、家にいい見本がいるので。

イボニックスは、あえていうなら標準語に対する方言みたいなもので、アクセントや文法、言い回しに特有なものがあるけれど、ちゃんと標準英語話者とも会話できる。ただし言い回しやスラングには黒人固有のものが多いし、とくに若い世代はどんどん新しいスラングを作るので、このあたりになると同じアメリカ人でも非黒人にはちょっと通じない。

日本から来たばかりの人が「黒人の言ってることが分からない」というのも、日本で英語を勉強する際にはまず聞くチャンスのない黒人特有のアクセントが理由。しばらくすると聞き慣れるけれど、いちばん難しいのが南部諸州から来た黒人の言葉。

以前、住んでいたアパートの管理人がノースカロライナ出身だった。ゆっくりと話す人だったけれど、南部特有のまったりとした「全部リエゾン?」みたいな発音がまったく聞き取れなかった。

ハーレムの黒人もそもそもは南部諸州出身なので、ベースには同じまったり感がある。けれど長年の都会暮らしがだんだん彼らを早口にし、独特の言い回しも作りあげてきたのだと思う。

このイボニックス、黒人コミュニティではほとんどの人が話しているけれど、公の場では標準英語を使わなければならない。ところが黒人コミュニティではイボニックス環境があまりに強烈で、大人でもイボニックスしか話せない人もいる。つまり、子どももなかなか標準英語を話せるようにならない。

今、うちには親戚の子どもが2人来ているけれど、彼らの将来を考える夫は、子どもたちのイボニックスを徹底的に指摘し、標準語に言い直させる。まるで大阪人に大阪弁を使うなと言っているのと同じで無茶なことやってるように思える。けれど夫も、子どもが友だちと話すときにまで標準英語を使えといっているわけではなく、この世には標準英語というものがあり、TPOによってそれを使わなければならないということを教えようとしているのだ。

最初にイボニックスは方言のようなものと書いたけれど、日本の方言とは違い、中央社会では「黒人の話すブロークンイングリッシュ」だと受け取られるのだ。


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by nybct | 2005-07-26 15:47 | ブラックカルチャー

この街。

ニューヨークではこの週末、たくさんの発砲事件が起こった。毎年、気温が上がると事件が増える。

暑いのにクーラーもないからイライラする。街に出ると、同じように暑さでイライラした人間に絡まれる、ケンカになる、そして撃ち合いになる。

実のところ、人は暑いというだけでは人を撃たない。

普段からたくさんのフラストレーションが溜まっていて(それは家族の問題であったり、人間関係であったり、仕事であったり、健康問題であったりする。→ 雇用システムも健康保険システムも非常に厳しく、満足な職や医療にありつくこと自体が困難なのだ。)、そこに暑さが加わって瞬間的にフラストレーションが頂点に達し、運の悪いことにポケットには銃が入っているのだ。

この週末、もっとも悲惨だったのは妊娠7ヶ月半の女性が流れ弾に当って亡くなった事件。帝王切開により未熟児の男の赤ちゃんが取り出され、幸いにも赤ちゃんは無事だそうだ。……「幸いにも」?

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黒人の高校生には「南部の黒人大学に行きたい」という者が多い。どうして?と訊くと、「ニューヨークにうんざりだから」と言う。南部諸州には落ち着いた環境で勉強できる黒人大学がたくさんあるのだ。

移民には「本当は故郷に帰りたいね」という者が多い。

それでもニューヨークでなければ成し得ない何か(それは特定の分野の職業であったり、開発途上国からの移民の場合はお金であったり、人によってさまざまだ)を求めてここに来た人間にとっては魅力のある街であることに変りはない。

ニューヨーク生まれの者とは違い、外国からであれ、他州からであれ、ニューヨークに移り住んでしばらくの間は、誰であれ、やはりニューヨークに暮らすこと自体にエキサイトする。ところがしばらく住んでみると華やかな表面に隠れていた裏の部分に気付く。ここに暮らすことによって払う代償の大きさにも気付き始める。人間性がどんどんささくれだっていくのだ。

週末に人を撃つ人間はもっとも極端な例だ。そもそも銃を持っている人間だけが出来ることだし。しかし、客に一言も口をきかないレジ係、自分とはエスニックが違い、しかも美人な同僚に嫌がらせをする女性、通りすがりの人間の何気ない一言に過剰反応して路上で口ゲンカを始める人間、仕事上のトラブルから職場のドアを殴ってガラスを割る人間……ここでは、こんな人間たちとひんぱんに鉢合わせてしまう。

もしかすると、私も程度の差はあれ、これに近い行動を取っているかもしれない。いや、取っているだろう。かつてはビザやグリーンカードでさんざんの苦労と散財。あの頃のフラストレーションはメーター振り切れ寸前だった。今ではステイタスこそ確保できたものの、これから先もずっと仕事に就いていられるだろうか? 30代後半になってから渡米した私は、老後に充分な年金を受け取れるだろうか?(ニューヨークでは誰でも明日からホームレスになる可能性がある。誰でも。) そもそも、しょせん外国人で、なのに自分自身のエスニック・コミュニティに住んでいない私は死ぬまでここに居られるのだろうか? 

普通に、真面目に、我慢強く生きている人たちもフラストレーションから逃れることはできない。子どもたちのゼンソク率は全米一だ。街中が粉塵だらけだし、古いアパートはいくら室内を掃除してもすき間からネズミやゴキブリが侵入する。子どもたちはその糞を吸い続け、ゼンソクになる。月に何度かは夜中に発作を起こしてERに行くことになる。学校は当然休みがちになって成績に影響が出る。親も仕事を休まなければならないし、それが続くとクビになることもある。夫/恋人が犯罪を犯してしまった女性は、かなり離れた場所にある刑務所にひんぱんに面会に通い、結果的に欠勤多しで解雇される。

精神疾患を患う人間もここには多い。フラストレーションの溜まる暮らしが原因だ。家族・親戚に精神病患者と犯罪者を持つ子どもたちのロールモデルは誰だろう?

土曜の夜から日曜の朝にかけて4件の発砲事件が起こり、4人が亡くなり、6人が負傷したそうだ。今回は「幸いにも」ハーレムでは起こっていない。


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ハーレムツアー
by nybct | 2005-07-25 16:35 | NY社会事情

もし私がアラブ系だったら、こんな顔。

東京周辺での地震、震度5はかなり怖かったことと思います。みなさん、大丈夫でしたか? 死者がでなかったのは幸運もあるだろうけれど、やはり建物の堅牢さが理由? こちらでは報道が少ないのでアマチュアの推測なのですが。

さて、この週末。子どもたちを映画に連れていくのは止めて、以前から行ってみたかった「ニューヨーク・ホール・オブ・サイエンス」へ。科学のいろいろな実験展示があって、でもただ見るだけではなく、子どもが身体を使って遊べるようにできている科学館。

嗅覚のしくみ、光、DNA(違った遺伝子を持つ2種類のショウジョウバエが容器に入っていた。懐かしい)、音の共鳴、スポーツ……なかなか面白いのである、どれも。

大人でもかなり楽しめるのが、他人種に変身する実験。自分の顔をスキャンして「黒人」「白人」「ヒスパニック」「アジア系」「インディアン」「中近東」のスイッチを押すと、モニター上に自分の顔の黒人バージョン、アラブ系バージョン……が映し出されるのだ。

へー、もし私がラティーノだったらこんな顔になるのかぁ、なるほどね、と、割りと納得の結果。黒人バージョンは、黒人というより色黒な南米インディアンみたいな顔になった。白人はもっとも地顔に近く、それでもちゃんと白人っぽい顔で意外な結果。

スキャン作業を手伝ってくれたスタッフに、どんなプログラムなのか訊いてみたけれど、いかにも大学生のバイトな彼女はテキパキとスイッチを押しながら「さぁ、知らないわ」と言ってのけた。

スキャン後に目、鼻、口の幅を測るので、思うに、データベースに何種類もストックしてある写真の中から近似値なものを探してくるんじゃないかなぁ。だって8歳のアンソニーと夫のラティーノバージョン、インディアンバージョンがほとんど同じ顔だったように思う。どちらも20代くらいの顔だったし。

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この科学館はクイーンズ区のフラッシングという地区にほど近いところにある。フラッシングは一大アジア系コミュニティがあるところ。だから科学館に来ていた親子連れにも韓国系が多かった。ラティーノやインド系も。もちろん黒人・白人もいたし、なかなかいい感じでミックスしていた。

韓国系の子どもたちは親や兄弟姉妹とは韓国語で話し、他の子どもと話す時(そのサーフィンゲーム、あなたの次に遊んでいい?、とか)は完ぺきな英語(うらやましい。) うちの親戚の子どもともインターネット腕相撲で対戦していた。

館内クーラー効き過ぎを除けば、なかなか楽しい一日だった。


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by nybct | 2005-07-25 15:02 | エスニックカルチャー

ピンプの存在を知るのは何歳?

こちらでは今日から「発する&浮浪」じゃなくて、「ハッスル&フロウ」Hustle & Flow という映画が始まっている。

ワープロのヘンな変換ネタって古いギャグだけど↑の変換、ある意味で映画の内容に沿っている。ピンプ(ぽん引き)としてどうしようもないゴミ溜め人生を送っていた男(浮浪していたわけですね)が、天性の言葉をあやつる才能を「発する」ことを始め、ラッパーとなる話。

こう書くと、ぜーんぜんしょうむない、ありがちストーリーに聞こえるけれど、主演がテレンス・ハワード。昔から、こいつはいつか大輪の花を咲かせるよ、と不肖堂本が予言していた役者。今回、初の本格的主役で、しかも事前レビューが軒並み高評価。

いまだに家に泊まっている親戚の子どもたちが、この週末は「映画に行きた〜い!」と言う。けれどピンプの話だからね、この映画には連れていけない。ところが夫の妹は「連れていけばいいじゃない」と言う。

ここでは映画に限らず、子どもにはちょっと聞かせられないな、という話でも、まんまそのままを話して聞かせる大人が多い。たとえば家族や親戚の誰それが●●の罪で警察に捕まったとか、そんな話でも隠さずに話してしまう。

子どもたちも、いずれ現実を知らなくてはならず、しかもこのコミュニティでは、その時期はかなり早い年齢でやってくる。12〜13歳ともなろうものなら、周囲で何が起こっているのかを知っておかないと、自分の身を守ることができないからだ。

つまり、この世の中にはピンプな男がいて、リッチでオシャレで、付き合ってみたい気になるかもしれないけど、そんな奴とは絶対に関わっちゃだめだとか、そういうこと。

……それでも私は私の教育ポリシーに従い、「ハッスル&フロウ」に子どもは連れていかない。映画館で過ごす2時間くらい、子どもらしく居られる環境でいいではないか。お子様映画に付き合うこちらはツラいけれど。(どっちみち子どもたちは「ハッスル&フロウ」を見たがらないと思う。最近、いつテレビを付けてもアニメ専門チャンネルになってるし。)


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by nybct | 2005-07-23 15:04 | 黒人問題

カバンの中身に気をつけねば。

ロンドン・テロ第2弾を受けて、ニューヨークの地下鉄の警備がますます厳しくなった。

今日から地下鉄構内で、警官による無作為の「カバンの中身をちょっと拝見」検査が始まった。地下鉄に乗ろうとすると呼び止められて、持ち物の中身を調べられるのだ。え〜〜〜???

一部団体は「憲法違反」「特定のエスニックや宗教の人間がターゲットにされる」と反発。でも、ニュースでインタビューされていた一般人の多くは「面倒だけど、仕方ないね」な反応。

爆弾は入ってなくとも、人に見られたくないモノを持ってる人間は思いの他、多いと思う。ドラッグとか銃とか、そういった非合法なモノだけじゃなくて、法律違反じゃないレベルのポルノグッズとか。おまわりさんは合法なモノに関しては何もできないから、ニヤニヤしながら放免してくれるはずだけど。

そんなことより、遅刻しそうで焦っている時にこれをやられるとツラい。……ということは、これ、新たな遅刻の言い訳として定着するかも。

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by nybct | 2005-07-23 13:40 | NY社会事情

ヘビ革ブーツと神経痛

先週末にダウンタウンのクリストファーストリートで小さなストリートフェアがあった。夏の間、ニューヨーク中のあちこちで開かれるストリートフェアと、出ている露店はだいたい同じ。ただ、ダウンタウンなのでプロの露天商だけではなく、ハンドメイドのアクセサリーを売るアーティストも多かった。

クリストファーストリートは言わずとしれたゲイ・ストリートなので、のんびりフェアを楽しんでいる人たちの中にもゲイが多かった。彼らを見ていて、ふと気付いたのが、年齢によるファッションの違い。

若い人には今どき系のおしゃれさんが多い。ところが40代後半〜50代の人になると、なんつーか、ヴィレッジピープル系ファッションが多かった。ヴィレッジピープルとは1980年代に「YMCA」という曲を大ヒットさせたゲイのディスコバンド。改めて見ると、白人・黒人・インディアン(偽物くさいけど)混成で、なかなか進歩的(?)だ。

ゲイ/ストレート/女性/男性を問わず、ファッションに入れ込んだことのある人間は、その最盛期のスタイルを後年もずっとひきずる傾向にあるように思う。たとえば反イラク戦争デモなどに行くと、いまでもタイダイTシャツにロングヘア&ヒゲの60代ヒッピーたちを見かけるし。(人によってはロングヘアは消滅してしまってるけど)

そういえば、少し前に仕事でクリストファーストリート周辺をうろうろ歩いていた時、公衆電話に60代後半か70代前半くらいの白人男性がいた。これが上品なヴィレッジピープル系とも言えるいでたちで、テンガロンハットにピシッとアイロンの効いたスラックス、そしてポイントは先の思いっきり尖ったヘビ革ブーツ。ゲイにも当然、中年層、老齢層が存在する。

この男性が電話を掛けるための25セント硬貨を路面に落としてしまい、それを拾おうと腰をかがめていた。ところが指先が不自由らしく、なかなか硬貨をつまめないでいた。拾ってあげると、「ありがとう。神経痛でね、指が思うように動かせないんだよ」と、おっとり笑いながら言った。

かなり驚いた。ゲイに限らずアメリカ人、特に彼のようにオシャレに気を遣う人やアーティストは自分を若く見せることに心血を注ぐ。実年齢など他人には絶対に言わないし、老眼・神経痛・白髪などの加齢現象も隠そうとする。

なのに、この男性はあっさり神経痛だと言ってのけた。うーん、歳と共にいい感じで人間が丸くなったのだろう。ただ、おしゃれはしていても携帯を持っていないということは、経済的にはちょっと苦しいのかな、と余計なお世話まで心配してしまったけれど。


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by nybct | 2005-07-22 04:41